御社殿・附属建物


現社殿は、寛文元年(1661)の社殿が大正13年1月漏電により炎上、昭和3年に再建された。
特質すべきは、昭和の神社社殿建築としての名建造物で、本殿、幣殿、拝殿、前拝、東西楽舎は漆下地丹塗・極彩色仕様、銅板葺による始めての施行の社殿である。

本殿 単層三間社流造 7.5坪
幣殿 単層 5.4坪
拝殿 単層五間・四間入母屋破風造 33.6坪
前拝 単層五間・一間唐風鎚破風造 11.3坪
東西楽舎 単層入母屋破風造 各4.8坪



又、神戸市内では、戦災を免がれた唯一の大社殿で、昭和36年から38年にかけて漆下地丹塗・丹青彩色の修復が施され再建時の秀麗さが再現され、又社務所、儀式殿が竣工した。
更に昭和55年10月には御再建50年御修造事業により本殿はじめ諸社殿、神門・廻廊等の屋根葺替・再度の塗替を施行、近代的な参集殿、宝物庫、茶室兼参寵所が完成、社頭の面目を一新した。

参集殿(昭和54年12月竣工)鋳造円柱鉄骨造、2階建(一部3階)入母屋銅板葺。冷暖房、放送、防災設備を完備した1500uの優雅な建物で、茶室を兼ねた貴賓室、参籠室のほか300名収容の大広間、衣裳、化粧室、写真場等があり、儀式殿・社務所と廊下で結ばれ、一連の建物は斎館・社務所並びに近代的な総合結婚式場として市民に喜ばれている。

儀式殿(昭和38年10月竣工)は、総桧づくり入母屋造銅板葺、150uの神前結婚式場。神職、巫女7名奉仕による厳粛な式が執り行われる。

茶屋「樟蔭亭」 (昭和55年10月竣工)は、数奇屋造で大楠の叢林に建つ約60uの風雅な建物。十畳の茶席の他控間などがあり、長田神社茶花道会活動の拠点となっている。